がんセンターとはどのような施設なの?

がんセンターとはその名前の通り、がんの治療を行うための専門的な施設のことです。一般的にはがんの治療を実際に行っている医療機関のことを言いますが、厳密に言えば国立がん研究センター中央病院など、治療・診療だけでなくがん治療の研究を行っている施設も含まれます。

こうしたがんセンターで働く看護師は基本的には治療・診療の分野で重要な役割を担うことになります。なお、がん専門医をはじめとした人材育成や、他の医療機関や住民に対してのがん治療の関する情報収集などを積極的に行っている施設もあります。

がんセンターと名乗っていることもあり、がんに関する幅広い分野の医療を手掛けているのも大きな特徴です。抗がん剤や放射線療法といった一般的ながん治療はもちろん、緩和ケアをはじめとしたがんの治療を行っている患者の日常生活と向き合うための治療・ケアを行う施設が整えられています。例えば、がんセンターと併設する形でがんワクチンセンターや緩和ケアセンターを擁しているところ、さらには漢方を取り入れたケアを行っているところもあります。看護師はそれぞれの分野で必要な看護が求められるわけです。

そして何よりも最新の医療機器・技術を用いてのがん治療を行っているのが特徴です。そのため働く看護師としてはこうした最先端の治療に対応できるだけの知識やスキルが求められます。逆に言えば日常の仕事のなかで高度・先進医療と接する機会を持つことで看護師としてのスキルを磨き、キャリアアップに役立つ経験を積むことができる職場とも言えるかもしれません。いずれにせよ、高齢化の影響もあってがんにより死亡率が増加しているとも言われる現代社会の医療環境において、非常に重要な役割を担っている施設であるのは間違いないでしょう。